Muse Code の APIキーの作り方:CI での使い方と料金
Muse Code はブラウザでも APIキーでもログインでき、そのキーは Meta の Model API を使うための鍵にもなります。キーの発行手順、ツールごとに必要な環境変数(META_API_KEY と MODEL_API_KEY の違い)、ベース URL、トークン単価、レート制限、思わぬ請求につながるミスをまとめました。
1 本のキーに 2 つの用途
Meta の Model API キーには 2 つの役割があります。1 つは、Meta のターミナル型コーディングエージェント Muse Code に、ブラウザの代わりにログインすること。CI やサーバー、スクリプトではこちらが普通の選択です。もう 1 つは、Muse Code が使っているのと同じモデルを、自分のコードやほかのコーディングエージェントから Meta Model API として直接呼び出すことです。
厄介なのは、用途によってキーを読む環境変数が違う点です。
| 使っているもの | 変数 | 補足 |
|---|---|---|
Muse Code CLI(muse、muse exec) |
META_API_KEY |
muse auth set で一度保存しておく方法もある |
| 自分のコード、OpenCode、Codex からの Model API | MODEL_API_KEY |
Meta のサンプルで使われている名前。SDK は自動では読まないので明示的に渡す |
| Meta のモデルで動かす Claude Code | ANTHROPIC_AUTH_TOKEN |
Model API キーを設定する |
キーを発行する
- dev.meta.ai の Meta Model API ダッシュボードに、Meta の開発者アカウントでログインします。
- API keys タブを開き、Create API key をクリックします。
- どこで使うキーなのかがわかる名前を付けます。
key1よりci-github-actionsのほうがずっとましです。付けたら Create をクリックします。 - すぐにコピーしてください。キーが表示されるのは一度きりです。
キーは LLM_ で始まり、そのあとに数字の ID とシークレットが続きます。Meta の Business & Enterprise の登録フローで作ったアカウントでは、ブラウザでのログインがそもそも使えません。その場合 Muse Code を使う手段は APIキーだけなので、チームの管理者に発行してもらいましょう。
Muse Code で使う
自分のマシンなら、キーを一度保存しておけば済みます。
muse auth set
それ以外の環境、特に CI では、シークレットストアから META_API_KEY として渡します。
META_API_KEY="$MUSE_KEY" muse exec --json "fix the failing test in tests/date.test.ts"
Muse Code が認証情報を探す順番は決まっています。まず META_API_KEY、次に保存済みのキー、最後に保存済みのブラウザセッションです。使うつもりだったブラウザセッションが環境変数のキーに隠れている場合は、Muse Code がそのことを知らせてくれます。セッション内で /login を実行するとログイン方法の選択画面がもう一度開き、muse logout は保存済みのセッションとキーを消去します。ただしシェルで export した META_API_KEY は消えないので、自分で unset してください。
CI では知っておきたい点が 2 つあります。muse exec はターンが終われば終了コード 0 を返しますが、それは作業が正しいという意味ではありません。マージの可否は自前のテストで判断しましょう。また Linux のランナーでは、サンドボックスに bubblewrap と musl 以外のビルドが必要です。Alpine ベースのイメージではシェルコマンドが実行できません。muse exec のほかのフラグは CLI コマンド一覧 にまとめています。
Muse Code で APIキーを使うといくらかかるか
キーは従量課金です。すべてのトークンが月額プランとは別に、Model API の料金で請求されます。Meta のサブスクリプションのドキュメントによると、追加の APIキー経由の利用はサブスクリプションに加入していてもこの方式で課金されます。つまり CI に置いたキーがプランの利用枠を消費することはありません。請求は残高が支払いのしきい値に達したときと、毎月 1 日に残額分が行われます。どこでトークンを使ったかは Usage ダッシュボードで確認でき、Billing ページの Pay now で前倒しして精算することもできます。
キーではできないことが 2 つあります。Power と Maximum のプラン限定の Muse Wonder Full は使えません。また、プランに付いているリクエスト単位の利用枠も付きません。
モデル別の料金
100 万トークンあたりの料金です(2026 年 10 月 25 日時点の Meta の料金ページより)。
| モデル | 入力 | キャッシュ入力 | 出力 |
|---|---|---|---|
muse-wonder-1.0 |
$4.00 | $0.20 | $20.00 |
muse-spark-1.3 |
$1.25 | $0.15 | $4.25 |
muse-spark-1.3-contributor |
$0.10 | $0.002 | $0.20 |
Contributor モデルの中身は同じ Muse Spark 1.3 です。Meta がデータを今後のモデルの学習に使える条件と引き換えに、価格が大幅に下がっています。Muse Wonder には Contributor 版はありません。Muse Image は 1 枚 $0.01、Web 検索によるグラウンディングは 1,000 回あたり $2.50 が加算されます。トークン量から月額を試算するなら 料金シミュレーター を、この選択のプライバシー面については Contributor と Standard の比較 をご覧ください。
レート制限
制限はキー単位ではなくチーム単位でかかります。キーを増やしてもスループットは上がりません。
| モデル | リクエスト / 分 | トークン / 分 |
|---|---|---|
muse-wonder-1.0 |
3,000 | 4,000,000 |
muse-spark-1.3 |
3,000 | 4,000,000 |
muse-spark-1.3-contributor |
150 | 3,000,000 |
注意したいのは Contributor モデルの 1 分あたり 150 リクエストです。このモデルで多数のエージェントを並列に走らせると、ここに引っかかります。
Model API を直接呼び出す
API はほかのツールがすでに使っている形式に対応しています。OpenAI 形式のクライアントならベース URL は https://api.meta.ai/v1、Anthropic 形式のクライアントなら /v1 なしの https://api.meta.ai です。最初のリクエストは次のようになります。
curl https://api.meta.ai/v1/chat/completions \
-H "Authorization: Bearer $MODEL_API_KEY" \
-H "Content-Type: application/json" \
-d '{"model": "muse-spark-1.3", "messages": [{"role": "user", "content": "Hello"}]}'
同じキーは、ドキュメント に載せている設定で OpenCode、Codex、Claude Code からも使えます。呼び出しが失敗し始めたら、https://api.meta.ai/v1/status で API の稼働状況とモデルごとの提供状況をキーなしで確認できます。
キーを安全に管理する
- キーは CI のシークレットストアかパスワードマネージャーに保管し、リポジトリや
AGENTS.mdには絶対に書かないでください。 - 使う場所ごとに別のキーを発行しましょう。CI のキーが漏れても、ノート PC 側を巻き込まずに失効させられます。
- 共有のシェルプロファイルで export するのではなく、上の
muse execの例のように、必要なコマンドにだけ環境変数として渡します。 - キーが漏れたら、ダッシュボードで削除して新しいキーを発行してください。放置すると自分のアカウントに請求が積み上がります。